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雨漏りでお悩みの皆さまへ

こんにちは。川洋建装 『雨漏り診断士』の浅井です。

ベランダからの雨漏りは「床が濡れているから防水の問題」「笠木が怪しい気がする」といった見た目の印象だけで判断されがちです。しかし実際の診断現場では、雨水の侵入口と室内に症状が出る場所が一致しないケースが非常に多く、外側だけを見ていても原因にたどり着けないことが少なくありません。

雨漏り診断士は、ベランダを“外から直す場所”ではなく“内側から原因を見抜く場所”として捉え、建物内部の反応をもとに診断を進めます。

今回のお役立ちコラムでは、私浅井が川洋建装の雨漏り診断士として、自己判断で迷いやすいベランダ雨漏りについてお話していきたいと思います。

▼合わせて読みたい▼
【雨漏り診断士監修】雨漏りの原因がわからない…再発を繰り返す本当の理由と正しい診断方法

ベランダ雨漏りは「床を見る前に室内を見る」が基本

ベランダ雨漏りの診断で最初に行うべきことは、防水層や床面の劣化確認ではありません。まず確認すべきなのは、室内側に現れている症状です。

天井や壁紙の浮き、サッシ下の染み、梁や柱まわりの変色などは、雨水がどの経路を通って侵入しているかを示す重要な手がかりになります。雨水は必ず重力に従って動くとは限らず、内部の構造材や防水シートを伝って想像以上に遠くまで移動します。

そのため、ベランダ直下ではなく、隣室や階下で症状が出ることも珍しくありません。診断士はこうした「水の出口」を起点に逆算し、どの部位から侵入した可能性が高いかを整理していきます。

ベランダ由来の雨漏りでは、天井際や壁の上部ではなく、サッシ下部や巾木付近に症状が集中する傾向があります。

また、強い雨や風を伴う天候時のみ発生する場合は、立ち上がり部や笠木、手すり根元など“横方向から水が入りやすい構造”が関与している可能性が高くなります。こうした条件整理を行わずに外部工事に進むと、原因箇所を外してしまうリスクが高まります。

床・笠木・排水口・防水層｜部位別に見る典型的な見誤りポイント

ベランダ雨漏りは、部位ごとに原因の考え方が異なりますが、自己判断では特定の部位に原因を決めつけてしまいがちです。診断士の立場では、複数の部位を同時に疑い、それぞれの可能性を検証することが重要だと考えています。

床防水だけを疑ってしまうケース

床にひび割れや膨れがあると、防水層の劣化が原因だと判断されやすいですが、実際には床面から直接水が入っていないケースも多く見られます。

床下で回った雨水が、別の経路を通って室内に出ているだけということもあります。床防水の再施工をしても止まらない雨漏りは、この典型例です。

笠木・手すり・排水まわりの見落とし

笠木の継ぎ目や手すり支柱の根元、排水口まわりは、構造的に防水処理が複雑になりやすい箇所です。ここから侵入した雨水は、防水層の下や外壁内部を通って移動するため、表面上は異常が見えにくくなります。

見た目に問題がないから大丈夫と判断してしまうと、原因を取り逃がすことになります。

▼合わせて読みたい▼
【雨漏り診断士監修】雨漏りが再現しない原因とは？風向・構造・経路から読み解く正しい診断手順

FAQ｜ベランダの雨漏りでよくある質問

ベランダ雨漏りについては「どこを直せばいいのか分からない」「業者の説明がバラバラで不安」といった相談が非常に多く寄せられます。ここでは、診断現場でよくある質問をもとに、判断の考え方を整理します。

Q1. ベランダ床がきれいでも雨漏りすることはありますか？

あります。床防水に問題がなくても、笠木や立ち上がり、排水まわりから侵入した雨水が内部を伝って漏れるケースは珍しくありません。

Q2. 外から見て異常がなければベランダは原因ではありませんか？

そうとは限りません。雨漏りは内部構造で進行するため、外観上の異常がなくても原因になっていることがあります。室内側の症状確認が重要です。

Q3. 応急処置で様子を見るのは問題ありませんか？

一時的に必要な場合もありますが、原因を特定しないまま放置すると、防水層下や構造材の劣化が進行する恐れがあります。早期診断が被害拡大を防ぎます。

Q4. 診断だけを依頼することはできますか？

可能です。雨漏り診断士による事前診断を行うことで、不要な防水工事や再発リスクを避け、結果的に費用を抑えることにつながります。

川洋建装に相談する前に知っておきたい｜ベランダ雨漏りを見誤らないための最終判断ポイント

ベランダの雨漏りは、床や防水層といった「外から見える部分」だけで判断すると、原因を取り違えるリスクが高いトラブルです。実際には、雨水の侵入口と室内に症状が出る場所が一致しないケースが多く、内部構造を踏まえた診断が不可欠になります。

川洋建装では、雨漏り診断士が建物全体を俯瞰し、室内側の症状や雨の条件、構造上の納まりを整理したうえで、仮説と検証を重ねながら原因を特定します。

無理に防水工事や大掛かりな修繕を勧めるのではなく「本当に直すべき箇所はどこか」「いま工事が必要なのか」を見極めることを重視しています。ベランダの雨漏りで原因が分からず不安を感じている方、業者ごとの説明に違和感を覚えている方は、まず正しい診断から始めることが結果的に被害と費用を抑える近道です。

川洋建装では、問い合わせフォームからのお問い合わせはもちろん、メールやお電話でのご相談、ショールームへの来店相談にも対応しています。

「外を直す前に内側を確認したい」と感じたタイミングが、相談の最適なタイミングです。