用語解説｜【ケレン用具】｜川洋建装株式会社・プロタイムズ西尾張中央店・一宮店・あま津島店
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「ケレン」という言葉を耳にしたことはありますか？
一般的にはあまり馴染みのないこの言葉ですが、塗装や金属加工の分野では、非常に重要な工程を指す専門用語として使われています。
ケレンは、金属の表面についたサビや古い塗料、酸化層などの不純物をきれいに除去することを指します。このケレン作業をしっかりと行わないと、塗装の際に新しい塗料がきちんと密着しなかったり、金属部品の性能が低下するリスクが高まります。
このブログでは、「ケレン」とは具体的にどのような作業なのか、なぜそれが重要なのか、どのような工具や方法があるのかといった疑問に答えながら、ケレンの奥深い世界を探求していきます。
ケレンとは？
ケレンとは、塗装前の重要な下地処理工程のことです。ケレン作業は、金属や鉄の表面に付着した不純物や酸化物を効果的に取り除くことが目的です。
新しい塗装を施す際、塗面に不純物や酸化物が残っていると塗料の密着力が低くなります。塗料の密着力が低いと、塗料の耐久年数よりも短い時間で塗膜剥がれなどが発生する可能性があります。塗料の性能を100％引き出すためにも、ケレン作業は重要な作業工程なのです。
ケレン作業が必要な箇所
ケレンは塗装前の下地処理として大切な作業工程です。金属や鉄部の不純物や酸化物を取り除くことで塗料の密着性が向上します。ケレン作業が必要とされる主な箇所は以下の通りです。
外壁部分
- 金属製のサイディング
- 年数が経過してさびや汚れが目立つ部分
屋根部分
- 金属製の屋根材（ガルバリウム鋼板など）
- サビや劣化が見られる部分
ガーデンエクステリア
- 金属製の家具や装飾品
- 使用による劣化や外部の影響で汚れがついた部分
金属製の扉や窓枠
- 経年変化で変色や汚れが生じた部分
- 継ぎ目や隅の部分
これらの箇所でケレン作業を適切に行うことで、新しい塗装が長持ちし、美しい仕上がりを保つことができます。
ケレン作業で使われる道具｜動力工具と手工具について
ケレン作業に不可欠な道具は、その種類と特性によって効率的に作業をこなします。以下に、動力工具と手工具の主要なものを挙げました。
動力工具
- ディスクグラインダー
- サンダー
- ブリストルブラスター
- パワーブラシ
- ワイヤーホイールブラシ
- カップワイヤーブラシ
- エアハンマー
- リベットシェーバー
- ケレンマイスター
- ウォータージェット
手工具
- ケレン棒（ヘラ）
- ワイヤーブラシ
- スクレーパー
- やすり
- サンドペーパー
これらの工具は、ケレン作業の際に適切な道具を選択することで、仕上がりの品質を高め、作業効率を向上させるものです。
ケレン作業で使用される動力工具10種
ケレンは塗装や溶接前の金属表面処理の重要な工程で、サビや汚れ、古い塗膜などの不純物を除去する作業です。この処理が不十分だと塗料の密着や溶接品質に影響が出るため、適切なケレン作業が必要です。
ケレン作業において動力工具を使用すると、手作業に比べて効率的かつ高品質にケレン作業を行うことができるでしょう。これらの工具は電気やガス、圧縮空気を動力源とし、用途に応じて選択することで最適な仕上がりが実現できます。
おもな動力工具として以下の10種類の工具を簡単に説明します。
- ディスクグラインダー
- サンダー
- ブリストルブラスター
- パワーブラシ
- ワイヤーホイールブラシ
- カップワイヤーブラシ
- エアハンマー
- リベットシェーバー
- ケレンマイスター
- ウォータージェット
ディスクグラインダー｜砥石ディスクで材料を削る
砥石ディスクを使用して、材料を効果的に削る工具です。特に、硬い材料や厚みがある部分の加工に向いており、精密な仕上げも可能です。その切断能力から、鉄骨や厚板の材料を取り扱う場面で頻繁に利用されます。砥石の種類を変えることで、さまざまな材料に対応できるため、多用途に使用できるのも特徴です。
サンダー｜研磨紙で表面を滑らかに
研磨紙を固定し、高速回転させながら材料の表面を磨く工具です。木工や金工時に表面を滑らかにしたり、小傷や凹凸を整える際に使用されます。サンダーの研磨紙は細かさの違うものを選ぶことができ、作業に応じて最適なものを選定できます。
ブリストルブラスター｜回転ブラシでサビや塗料を除去
高速で回転するブラシが特徴で、特にサビや古い塗料の除去に効果的です。長い年月にわたり固着した不純物や異物も確実に取り除けるため、溶接前の下地処理や、古い塗膜を除去する際にも使われています。
パワーブラシ｜力強く表面の汚れをブラッシング
強力なモーターを搭載し、表面の頑固な汚れやサビを強力にブラッシングする工具です。古い塗膜や汚れが固くこびりついた場合でもしっかりと除去できるため、多くの現場で使われることが多い工具です。
ワイヤーホイールブラシ｜金属ブラシでサビや汚れをケレン
金属製のブラシが特徴で、サビや汚れのケレン作業に欠かせない工具です。ブラシの形状や金属の種類によって、使用する材料やケレンの方法を選ぶことができ、精密な仕上げも期待できます。
カップワイヤーブラシ｜カップ形状のワイヤーブラシで磨く
カップ形状の金属ブラシで、狭い範囲や隅々のケレン作業に向いています。ブラシの形状が特徴的で、通常のワイヤーブラシでは難しい場所も磨き上げられます。
エアハンマー｜圧縮空気で打撃、硬い部分を削る
圧縮空気を使用して強力な打撃を行う工具で、硬い部分の加工や削り取り作業に使用されます。溶接の際に不要な部分を取り除く場面などで活躍します。
リベットシェーバー｜リベットの頭部を平滑に削る
リベットの頭部を平滑に削る専用の工具です。リベットの処理を行う際、表面を滑らかにするために欠かせないアイテムで、整った仕上がりを求める作業には必須です。
ケレンマイスター｜多機能なケレン作業に
多機能を備えたケレン作業専用の機器で、幅広い作業に対応しています。さまざまなアタッチメントを取り付けることで、多種多様なケレン作業が可能な万能工具です。
ウォータージェット｜高圧の水流で材料を切断・洗浄
高圧の水流を使用して、材料を切断する工具です。精密なカットや、特定の箇所だけを狙っての作業が可能で、塗装以外でも多くの産業で利用されています。
ケレン作業で使用される手工具5種
ケレン作業を行う際には、動力工具を使用することも多いですが、手工具を利用する場面も少なくありません。手工具は動力を必要としないため、電源のない場所や狭いスペースでも使用できるという利点があります。さらに、手工具を使うことで、作業者の技量や感覚が直接反映されるため、細かい作業や特定の部分に特化した処理が可能となります。
この章では、ケレン作業で頻繁に使用される次の5つの手工具に焦点を当て、それぞれの特徴や使い方について詳しく説明していきます。
- ケレン棒（ヘラ）
- ワイヤーブラシ
- スクレーパー
- やすり
- サンドペーパー
ケレン棒（ヘラ）｜古い塗料やサビを剥がす
ケレン棒、別名ヘラとも呼ばれます。この工具は、金属や木材の表面に付着した古い塗料やサビを物理的に剥がすための道具として使用されます。塗装や溶接の下地処理として、表面の異物や不純物を除去する際に非常に役立ちます。使い方も簡単で、適切な角度で表面に押し付けながら滑らせることで、不要な物質を効果的に取り除くことが可能です。
ワイヤーブラシ｜金属ブラシでサビや汚れを取り除く
ワイヤーブラシは、金属の毛が束になったブラシで、サビや汚れを取り除くために用いられます。使用する際は、ブラシを作業面に当ててこすり、サビや汚れを機械的に取り除きます。金属表面だけでなく、木材の表面処理にも使える多目的な工具となっています。
スクレーパー｜硬い刃で塗料やサビを削り取る
スクレーパーは、硬い刃を持つ工具で、塗料やサビを効果的に削り取るために使用されます。刃部分を適切な角度で対象物に押し当て、引くことで、サビや塗料をきれいに削り取ることができます。
やすり｜表面をなめらかにする研磨道具
やすりは、金属や木材の表面を滑らかにしたり、形を整えたりするための研磨道具です。多くの種類が存在し、荒い目から細かい目まで様々な用途に合わせて選ぶことができます。定期的に掃除をすることで、研磨効果を持続させることができます。
サンドペーパー｜紙や布の表面に砂粒で研磨
サンドペーパーは、紙や布の表面に砂粒がついている研磨材で、木材や金属の表面を滑らかにするためや、旧塗料やサビを取り除くために用いられます。粗さも様々で、目の細かいものから荒いものまであり、作業に応じて選ぶことができます。
ケレンは塗装工事における重要な作業工程
塗装工事における下地処理は、その後の仕上がり品質に大きな影響を与えます。その中でもケレンは特に重要な工程として位置付けられています。
ケレンは金属表面のサビ、汚れ、旧塗料、酸化膜などの不純物や異物を除去する工程です。ケレン作業は、各種の手工具や動力工具を用いて行われ、塗装や溶接前の金属表面をきれいにすることで、新しい塗料の密着性を高めるだけでなく、溶接の品質も向上させることができます。
ケレン作業を適切に行うことで、塗装の持続性や耐久性が大幅に向上します。また、美観を保つためにも、下地処理の重要性は非常に高いと言えるでしょう。一見単純に思える塗装作業も、その背後には数多くの専門的な知識と技術が必要となり、ケレン作業のような工程がそれを支えているのです。
川洋建装では、ケレン作業をはじめとした塗装作業以外の作業工程に並々ならぬこだわりを持った職人たちが数多く在籍しています。塗装のプロ、名工である彼らは、塗装以外の作業を特に大事にしていると言っても過言ではないのです。
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